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日記

20代OLの日記 のん子と申します

映画3月のライオンの感想(神木隆之介でよかった)※ネタバレ注意

神木隆之介に演じてもらいたいキャラクターといえばるろうに剣心の瀬田宗次郎、そして3月のライオンの桐山零だった。だからここで私の夢がもう叶ったということになる。

 

今回の記事では実写映画『3月のライオン』と原作漫画との比較、映画の感想について書いている。ネタバレもしている為、まだ見ていない方は注意してほしい。

 

後編では私個人の納得がいかなかった点も自分勝手に書いている為、映画ファンや原作ファンの方々が不快になるかもしれない。ただ、一つの意見として読んでほしい。

 

■全体を通して実写映画『3月のライオン』の魅力とは?

  • 原作イメージを崩さないキャスト
  • その中でも神木隆之介が見事桐山零を演じている
  • 建物や景色が忠実に再現されている。色合いがとても鮮やか
  • 将棋を指すシーンは緊迫した戦いに見える時もあれば、美しい儀式にも見えたり音とカメラワークが印象的だった

 

神木隆之介ってこんなに演技が上手かったっけ?と思うほど、彼は見事に桐山零を演じていた。とあるインタビューでこの映画の主演をするにあたり、一番難しかったシーンを聞かれた時、彼の答えは私が予想していた将棋の対局シーンではなかった。

 

『それは歩くシーンですね。台詞がない分、表現をするのは難しくて……だから桐山零だったらどうやって歩くか意識して演じました』

 

前編の桐山零は少し猫背気味で俯き加減気味だ。しかし、後編になると前を向き始め歩き方もしっかりしている。走るシーンを見れば一目瞭然。神木隆之介は試写会で前編と後編で桐山零が自信をつけ始めたことを歩きシーンで表現したと言っていた。

 

※ここから原作も映画に関してもネタバレしているので注意※

 

■『3月のライオン』前編の感想

  • 冒頭の歩くシーンは印象的(後編のラストと対比すると面白い)
  • 桐山零が本当にいた
  • 三姉妹が住む家、食卓、猫の存在感まで原作そっくり
  • 将棋のルールが分からなくても、俳優陣の将棋を指す様、緊迫した表情を見れば大体把握できる

ほぼ原作に近い仕上がりになっている。

 

ところどころ省いたり少し改変されている部分もあったが、スムーズに物語に入り込めた。

 

印象に残っているシーンはやはり『将棋しかねぇんだよ……!!』と叫ぶシーン。原作通りというより原作を知らなくても、拳を強く握り肩を震わせ嗚咽混じりに訴える桐山零に誰しもが胸を打たれるはず。

 

三姉妹と桐山零の絡みより、有村架純演じる香子との絡みが多かった。正直香子は有村架純では無理だろうと思っていたが意外にいける。(木南晴夏あたりの気が強そうな女子の方が良いかなと)

 

有村架純も今まで清純な役を演じることが多く、こういう気性が荒い役を演じてみたいと思っていたからこの役をもらえて嬉しかったと番組で言っていた。

 

そして、宗谷名人の登場シーンも印象的だ。加瀬亮が演じたがもう少し幼い感じの俳優が良かったのでは、と思ったがこれも有村架純同様にいけた。

なんせ登場したのに一言も台詞がないから“神の子ども”として存在感を出さなければならない。そんな中で加瀬亮は振る舞いや目線、表情でその雰囲気を醸し出している。

 

前編はこんな感じで、好印象。

 

問題は後編だ。

 

■『3月のライオン』後編の感想

  • 前編との繋ぎが自然
  • 後藤との対局シーンで見せた神木隆之介の力(私はこの時、本当に彼に桐山零が憑依したのだと思った)

・・・これくらいかもしれない。

不満というより、前編が綺麗にまとまっていた分、後編に対する期待が大きすぎてしまったのだ。

 

私の中でもやもやした点を箇条書きにしてみる。

  1. ひなのいじめシーンが短すぎる
  2. いじめ展開があまりにも唐突に終わり、なおかつ突然父親の回になり流れが不自然だった
  3. 三姉妹父親に対する零の暴言、三姉妹の態度
  4. 三姉妹から突き放された零の自暴自棄シーン

 

まず1について、このいじめの展開は原作でもかなり重要な回として描かれている。ひなを助けようとする零の奮闘ぶりもあり人気な回でもある。それなのに、そこが省略されすぎて何も伝わらなかった。

 

原作では修学旅行で一人寂しく回るひなの元へ零が王子様のごとく現れるのだ。転校してしまった友から手紙が来ることで、本当に彼女の戦いが終わったと分かるのに、映画では口頭であっさり終わってしまった。

 

2についても1と同様だ、あっさり終わった後に突然父親の回が来たから心の準備が出来なかった。

 

3~4はかなり感情的に書くから許してほしい。

 

3について、零はあそこまで三姉妹の父親について、三姉妹の前で罵倒する必要があったのかと思う。原作通り、父親と二人っきりで三姉妹がいないところで決着をつけようとし、その後三姉妹の元へ帰り『あの人を近づけたくないです・・・』と零が言った後に皆で雑魚寝をするシーンが良いのに。

 

映画では零vs三姉妹+三姉妹の父親になってしまったのだ。 

 

『それでも……私たちの父親なんだよ』

 

この台詞にはぽかーんですよ。

 

4について、上記のとおり零vs三姉妹+三姉妹の父親になってしまった為、零が心のよりどころを失い最初の頃の将棋しかない零になってしまう。そして、ひなからもらったマスコットをゴミ箱に捨ててしまうのだ。

 

私はその時思った、

 

(零はそこまでしないぞ?!)

 

後藤との対局で見事勝利した零だが、なぜ勝利したのか、そこに光があったからとまとめていたが強引な展開な気がした。

 

その後、映画の中で一番全速力で走っているシーンのあと、彼は縋る子どものように泣いて三姉妹の家を訪れる(対局中の涙と三姉妹に訴えかける涙、泣き顔が全く別人のようで、ここでも神木隆之介の演技力を感じた

 

三姉妹に縋る様、弱い……弱すぎるよ零。そしてひなもあかりもあっさりと家に入れる。オリジナル要素であるならもっと濃く描いてほしかった。

 

後編のテーマが愛なら、もっと愛を感じるシーンを入れてくれよ・・・!

 

後編がこうなってしまったのは後編にすべてを詰め込みすぎたからだと思う。

 

■映画と原作は違うことを理解する

きちんと描いてほしかったシーンが省略されてしまったのもショックだった(これは映画の尺を考えれば仕方がないのは分かる)

 

省略されてほしくなかったシーン▽

  • モモの怪我の手当をしている時に死んだ妹を思い出して泣く桐山零
  • ひなのいじめのシーンにて、修学旅行先でひなと零が合流するシーン
  • 三姉妹と零が雑魚寝をするシーン
  • モモと二階堂の絡みシーン
  • 先生のキャラが全く引き立っていない

 

一番の不満といえば、いろんなシーンが省略されてしまった為、三姉妹と零の関係性が上手く描かれていないところ

 

三姉妹は原作の中で桐山零に対してこう発言している。

 

『そんなふうに遠慮してれいちゃんと距離を置くことはれいちゃんにとってとても寂しいこと。真剣に私たちの元へ飛び込んできてくれた彼に対してとても失礼なことを私たちは知っている』

 

これは零がプロ棋士であり、自分達とは別世界にいることを薄々感じてきた時に言った台詞。甘えてはいけない人だと思っていても、他人行儀なふるまいをすれば彼が寂しがることを意味している。

 

ここまで描いてもらわないと桐山零の独りよがりのお節介になってしまう。

 

原作を映画に納めようとすると、どうしても省略しなければならない、改変しなければならない部分が出てくる。今回、そういう部分に私の思い入れのあるシーンが多く影響していたからこんな風にもやもやしたのかもしれない。

 

ただ、映画も原作もまた一つの物語と考えれば映画『3月のライオン』は素晴らしかったし、独りの少年を通じて将棋の魅力についても知ることができた。なにより俳優陣の演技は素晴らしかったと思う。

 

原作が好きだからこそ、映画と原作を線引きしたくないし、細部まで描いてほしかったと思ってしまう。

 

けれど、最後の最後に思うことは

 

神木隆之介は素晴らしかった

 

これに尽きる。